チーズの生産量で長らく世界1位の座をキープしているのが、アメリカです。アメリアに次いでチーズを生産している国はどこか、この答えにはフランスやイタリアなどを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、2013年のデータで世界2位なのはドイツです。アメリカとの差はほぼダブルスコアであるものの、ドイツはトップクラスのチーズ生産量を誇ります。ただ、ドイツはフランスやイタリアなどの国とは違って、独自のチーズを主力としているわけではありません。
どちらかと言えば、ドイツのチーズはすでにあるチーズをアレンジして、より完成度を高めたものです。たとえば、カンボゾーラはフランスのカマンベールチーズと、イタリアのゴルゴンゾーラをあわせる形で作られました。ゴルゴンゾーラはブルーチーズの代表格であり癖が強めですが、マイルドな味わいのカマンベールチーズとあわせることで食べやすく仕上がっています。
フレッシュタイプの定番
ドイツの多くの地域で作られているのが、フレッシュタイプに分類されるクワルクで、伝統的な手法で作られるクワルクは酸味が強いのが特徴です。種類によっては健康食品として用いられていたり、ケーキの材料として使われるものもあり、用途が幅広い点もクワルクは見逃せません。クワルクに限った話ではありませんが、フレッシュタイプのチーズは水分が多いことから保存にはあまり向いておらず、日本にいながらドイツ産のクワルクを食べるのはなかなか難しいのが実情です。